赤レンガ建築物と旧血清研跡地の保存と活用 『市川緑の市民フォーラム会報』2025年8月
赤レンガ建築物と旧血清研跡地の保存と活用 『市川緑の市民フォーラム会報』2025年8月

『市川緑の市民フォーラム会報 みどりのふぉーらむ』2025年8月(第203号)に、高木彬夫共同代表の「赤レンガ建築物と旧血清研跡地の保存と活用」が掲載されました。
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「赤レンガ建築物と旧血清研跡地の保存と活用」
赤レンガを含む血清研の施設解体のための予算が今年度の県議会で認められた。5月1日付の日刊建設タイムズに掲載された記事によれば、旧血清研究所の建物のうち、赤レンガ倉庫を除く12棟の解体を計画している。工事は25年度から26年度にかけて行う研究用資機材・備品など残置廃棄物処分などの後、27年度以降に工事発注する見込みである。
また赤レンガ倉庫の活用については市川市と協議実施する。
解体の対象となっていない赤レンガ倉庫は、旧陸軍野砲兵第十六連隊の武器庫として使用されていた。文化的価値があるとして、地元から活用の要望が寄せられていることを踏まえ、市川市への移譲を含め活用方法、管理主体などについて市と協議を行っている。活用方法によっては、補修や耐震補強が必要となる。
2010年2月6日に市民団体「赤レンガをいかす会」が発足した。赤レンガ倉庫について「全国的にも貴重なフランス積みの建造物」として、市民による平和、環境、文化活動の拠点としての有効活用を目指し、活動を行っている。
赤レンガ倉庫活用について県がここまで踏み込んで言及されていることは、23年から健康福祉課と直接話し合い調査研究の許可を得るために、いかす会の活動説明資料をそえて重ねて交渉した結果であろう。
2025年6月の市議会で石原よしのり議員が、血清研跡地と赤レンガの見学会は開けないか、文化財たる建物の保全、将来の活用の検討に市民参加ですすめるについて市の考えを質したところ、小川企画部長の答弁は概ね日刊建設タイムズ記事に沿ったものであったが、問題点として跡地風編の道路が狭隘であること、敷地の教会に問題があることに言及した。見学会の開催については県の所有物であるから意向を確かめなければできないと言うにとどめ、消極的なものであった。
いかす会はかねてより市長面談の際に赤レンガの倉庫の見学会の開催、赤レンガの取得と将来の活用について市民の声を採り入れるために協働できる仕組みを作りたいと要望してきた。今後も引き続き私達の声を届けたい。
(髙木彬夫 記)
【旧血清研究所の解体工事 日刊建設タイムズ】
【市川市議会令和7年6月定例会 代表質問】

